お盆・法要でのふくさの選び方と色マナー|失礼のない大人の心得

弔事用の袱紗に香典が入っている様子

ご先祖を敬い、亡き人を偲ぶ「お盆」や「法要」。こうした弔事の場では、服装や所作だけでなく、持ち物にも気を配るのが大人のマナーです。

ふくさはご香典を包む布として知られていますが、色や形を間違えると失礼にあたることもあるため、注意が必要です。

この記事では、お盆・法要にふさわしいふくさの色や選び方、スマートな使い方までを解説します。弔事にふさわしい身だしなみのひとつとして、ぜひ参考にしてください。

ふくさはなぜ必要?──香典を包む「心遣い」

ふくさは、香典袋(不祝儀袋)を包んで持参するための布です。日本では古くから、贈り物を直接渡すのではなく、「包む」ことで気持ちを丁寧に伝えるという文化があります。

お盆や法要の場では、香典袋をふくさで包んで持参することが礼儀とされています。バッグから直接香典を取り出すと、袋が汚れたり折れたりしてしまうだけでなく、マナーに欠ける印象を与えるおそれもあります。

弔意を表す場にふさわしい所作として、ふくさの使用は欠かせません。

弔事に適したふくさの色とは

ふくさにはさまざまな色がありますが、弔事には「寒色系」や「落ち着いた色」が適しているとされています。

基本の色選び

色にはそれぞれ意味があり、場にふさわしい色を選ぶことで、相手への敬意や配慮が伝わります。特に弔事では、派手すぎる色を避け、落ち着いた色合いを選ぶことが大人のマナーです。

使用場面
慶弔どちらにも使用可能/落ち着きと格式のある色
グレー弔事専用/落ち着いた印象
弔事専用/年齢を問わず幅広く使える
弔事専用/落ち着きがあり年配の方が好む

逆に、ピンクや赤などの華やかな色は慶事向けであり、弔事ではマナー違反となる場合があります。

紫のふくさが万能な理由

紫は、古来より「高貴な色」とされ、慶事・弔事どちらにも使える中立の色として扱われています。お盆や法要に限らず、今後慶弔両方の場面で使いたいという方には、紫のふくさが最もおすすめです。

ふくさのタイプ別・弔事への向き不向き

弔事に使うふくさは、落ち着いた印象と丁寧な所作が求められます。タイプによって使いやすさや印象が異なるため、場面に合わせて選ぶことが大切です。

タイプ解説
台付ふくさ
(爪付き)
爪で金封を固定でき、丁寧で格式ある所作が可能です。
〇包むのに少し手間がかかるタイプ。
緑・黒・鼠・紫などの落ち着いた色を選ぶのが基本です。
金封ふくさご祝儀袋を開いて差し込むだけのシンプルなタイプ。
扱いやすく持ち運びも便利です。
○ 現在の主流な形状(オススメ)
略式のため、高額なお布施にはやや不向きです。
スマートふくさ差し込み式で、マグネットやボタン付きのスリムなふくさ。
現代的で使いやすい反面、カジュアルな印象があります。
〇現代の最新の形状(より簡易的)
略式のため、高額なお布施にはやや不向きです。

お盆・法要にふくさを使うタイミングと使い方

お盆や法要の場では、香典を持参する場面が多くあります。その際、ふくさをどのタイミングで使い、どのように扱うのかを知っておくことが大切です。

香典を渡すまでの所作

香典袋をふくさで包み、バッグに入れて持参します。受付の直前で静かにふくさから香典を取り出し、表書きを相手に向けて差し出します。その際には「このたびはご愁傷様です」など、短いお悔やみの言葉を添えましょう。

渡すときのふくさの扱い

渡す際には、ふくさは畳んでバッグにしまいます。香典袋の上にふくさを乗せたまま渡すのは、相手に不快感を与える恐れがあるため避けましょう。

まとめ:ふくさの所作に、弔意があらわれる

お盆や法要は、故人やご先祖を敬う場であると同時に、遺族や周囲の方々への配慮が求められる場でもあります。

ふくさは、ただの布ではありません。そこには「大切なものを丁寧に包む」という、日本人らしい思いやりの文化が込められています。

突然の法要や弔問の際にも慌てないよう、1枚は弔事用のふくさを用意しておくことをおすすめします。